9月に「ひげよ、さらば」の東京公演に行きました!
私はHey!Say!JUMPは裕翔くんでファンクラブ入ってるんですけど、1公演当たりました。
山田担の子は当たらなかったのでやっぱり該当担優遇あるんだな。
この作品は上野瞭の作品で名作児童文学としてずっと名前が上がり続けてる本の舞台化ですね。ちなみに私原作未読で舞台見に行きました。
ネタバレになるとかもう気にしなくていいかなぁ。昔の作品だし大阪公演も終わりましたので。
この物語って、野良猫社会の話なんですけど、私たちがイメージする街にいる野良猫じゃなくて、人にないところに住む野良猫社会の話が中心なんですよ。そこには野良猫がたくさん住み着いているんですけど、犬たちがそこを奪い取ろうとしてるんですね。でもそもそも猫ってグループを組んで集団行動してっていうタイプではないから、危機は認識しつつも危機感のないままダラダラそのまま暮らしてるんです。
片目っていう片目の猫だけがちょっと危機感を持っている状態と言いますか。
そこへヨゴロウザが突然現れるんです。ヨゴロウザは絶対飼い猫だっただろっていう、ネズミの取り方も知らない猫なんですが、記憶をなくしているんです。片目は世話をしてやり、ヨゴロウザも彼とどんどん打ち解ける。片目はヨゴロウザを猫たちのリーダーにしたいと言いだし、彼もその気になるんですね。まぁ色々あるんですけど。
そこへ犬たちのリーダーの使いがやってくる。ヨゴロウザは犬のリーダーと話すために犬たちの元へ行くことにするんですが、途中で襲われるんです。リアルな死を前にヨゴロウザは自分が甘かったことを知ります。そして同時に、片目がかつて自分の友人である泪という猫、その猫を自分の安全のために犬たちに差し出し、今度は自分が差し出されたことを知ります。
これにも色々事情があるんですけどね。
爪を失い、片目を汚したヨゴロウザは人が変わったようになって戻ってきます。猫たちはこれでようやく危機感が出るんですが、それでもなかなかうまくまとまれない。
まぁいろんなことがあるんですけど、生々しい生の物語でした。
ヨゴロウザ、飼い猫のヨゴロウザがなんで記憶を失って倒れていたのかっていうと、ヨゴロウザの飼い主のおばあちゃんがヨゴロウザと心中しようしかたらなんですよ。おばあちゃんはお金がなくなって、大事な可愛がっていたヨゴロウザに猫缶も買ってやれなくなって、もうどうにも生きていけなくなって、それで家に火をつけて、大事な可愛いヨゴロウザと一緒に死のうとするんです。大好きだから、寂しいから、一人で死にたくないから、一緒に死んでくれ、ヨゴロウザ、っていう。ヨゴロウザは一緒に死にたくないから炎と煙の海から逃げ出して、そして片目たちの元へ辿り着くんです。
彼はそれを犬から逃げるために火をつけた、その火の海から片目を連れ出そうとする時に思い出すんですよ。
片目も炎に巻かれながら、おばあちゃんと似たようなことを言うんですよね。
生き物って愛しているものを寂しいからって死にに行く時連れて行こうとする、そういう化け物みたいなところありますよね。愛しているから怪物みたいになってしまう。
最後は美しい終わり方でした。猫たちは長く生きられないかもしれない、うまく生き延びて幸せになるかもしれない、それはわからない。でも生きようとする姿が美しく強かった。
素晴らしい舞台でした。